1. 視線の罠

朝の通勤ラッシュ。電車の中は、息をするのも苦しいほどの人混みで、彩花の身体はぎゅうぎゅうに押し込まれていた。彼女は20歳の女子大生。豊満な胸元が際立つ白いブラウスに、膝上のタイトなスカート。長い黒髪をポニーテールに結び、清楚な雰囲気を漂わせるが、その身体は男たちの視線を引きつけるには十分すぎるほど魅力的だった。彼女自身、その視線に気づいていた。気づかないふりをしながら、心のどこかでざわめく小さな興奮を抑えきれずにいた。
彩花の通学電車には、最近、奇妙な男が現れるようになった。40代半ばと思しき、無精ひげの男。スーツはくたびれ、目だけが異様に鋭い。初めて彼の視線を感じたのは、2週間前のことだ。電車の中で、じっと彼女を見つめるその目は、まるで獲物を値踏みする獣のようだった。彩花は最初、恐怖を感じた。だが、なぜかその視線に晒されるたび、身体の奥が熱くなる感覚を覚えていた。それは、認めたくない、けれど確かに存在する感覚だった。
2. 触れる恐怖と疼き
「また…あの男…」
彩花は今日も、電車の中でその男の気配を感じていた。背後に立つ彼の存在を、肌で感じる。息遣いが近い。彼女の首筋に、男の吐息がかかるような錯覚。心臓がドクドクと脈打ち、恐怖と同時に、説明できない高揚感が胸を締め付ける。彼女は目を閉じ、唇を噛んだ。なぜこんな気持ちになるのか、自分でも理解できなかった。
電車が揺れ、車内が一瞬だけさらに密着したその瞬間、彩花の腰に硬い感触が押し付けられた。彼女の身体が凍りつく。男の手だった。スーツの袖口から覗く、節くれだった指が、彼女のスカートの裾をそっと持ち上げる。彩花の心臓は爆発しそうだった。叫びたいのに、声が出ない。身体が動かない。まるで時間が止まったかのように、彼女はただその感触に耐えるしかなかった。
「や…やめて…」
心の中で叫ぶが、口は動かない。男の手は大胆に、彼女の太ももを撫で上げる。ゆっくり、まるで味わうように。彩花の肌は鳥肌が立ち、恐怖と羞恥で震えた。だが、同時に、身体の奥底で熱いものが疼き始める。自分でも信じられない感覚。男の指が、彼女の下着の縁に触れた瞬間、彩花は小さく喘いでしまった。自分の声に驚き、顔が真っ赤になる。なぜ? なぜこんな状況で、こんな反応をしてしまうの?
3. 逃げ場のない密室
男は彼女の反応に気づいたようだった。低く、くぐもった笑い声が耳元で響く。彩花の身体はさらに熱くなり、頭の中は混乱でいっぱいだった。男の手はさらに大胆になり、彼女の下着をずらし、直接肌に触れた。その瞬間、彩花の身体は電流が走ったように震えた。恐怖と快感が交錯し、彼女は自分が壊れていくような錯覚に陥った。
電車が次の駅に着き、ドアが開く。彩花は我に返り、慌てて人混みをかき分けてホームに飛び出した。心臓はまだバクバクと鳴り、身体は火照ったままだった。彼女は駅構内のトイレに駆け込み、個室に閉じこもった。鍵をかける手が震える。鏡に映る自分の顔は、頬が赤く染まり、瞳が潤んでいる。まるで別人のようだった。
「何…これ…私、どうしちゃったの…?」
彩花は自分の身体を抱きしめた。胸の鼓動が収まらない。下腹部に残る熱い疼き。彼女は目を閉じ、さっきの感触を思い出していた。あの男の手。冷たく、荒々しく、それでいてどこか意図的な動き。彼女の身体は、恐怖と羞恥の中で、確かに反応していた。認めたくなかった。こんな状況で、こんな気持ちになるなんて、間違っている。でも、身体は正直だった。彼女の下着は、すでに濡れていた。
4. 背徳の誘惑
その時、トイレのドアがノックされた。彩花の心臓が跳ね上がる。まさか…。ドアの向こうから、低い声が聞こえた。「…彩花、だろ?」
彼女の名前を知っている。どうして? 恐怖が全身を支配する。だが、同時に、身体の奥が再び疼き始めた。ドアのノックが続き、彩花は震えながらも、なぜか鍵を開けてしまった。そこには、あの男が立っていた。無精ひげ、鋭い目。スーツの裾から覗く、節くれだった手。彩花は逃げられないことを悟った。いや、逃げたくなかったのかもしれない。
男は無言で個室に踏み込み、ドアを閉めた。狭い空間に、二人の息遣いだけが響く。彩花は壁に押し付けられ、男の身体が密着する。彼女の豊満な胸が、男の胸板に押し潰される。男の手が、彼女のブラウスを乱暴に引きちぎり、ブラジャーを露出させた。ピンクのレースが、彼女の白い肌に映える。男の目が、欲望でぎらつく。
「お前、こういうのが好きなんだろ?」
男の声は低く、嘲るようだった。彩花は否定したかった。だが、身体が反応してしまう。男の手が、彼女の胸を鷲づかみにし、荒々しく揉みしだく。彩花の口から、抑えきれない喘ぎ声が漏れた。男の指が、乳首を摘まみ、こねるように刺激する。彩花の身体は、快感に震えた。頭では拒絶しているのに、身体は男の動きに合わせて動いてしまう。
男は彼女のスカートをたくし上げ、下着を一気に引き下ろした。彩花の秘部が露わになり、冷たい空気に晒される。男の指が、そこに触れる。ゆっくり、探るように。彩花は身体をよじらせ、声を抑えようとしたが、無理だった。男の指が、彼女の最も敏感な部分を刺激し、彩花は大きな喘ぎ声を上げてしまった。
5. 壊れた心と求め合う身体
「や…やめて…お願い…」
口ではそう言いつつ、彼女の腰は無意識に男の手に擦り寄っていた。男は笑い、彼女の耳元で囁く。「お前、こんな場所でこんなことされて、感じてるだろ?」
彩花の心は砕けそうだった。恥ずかしい。こんな場所で、こんな男に、こんなことをされて、感じてしまうなんて。彼女は泣きそうになりながらも、身体が求める快感に抗えなかった。男の手はさらに激しく動き、彼女の秘部を執拗に愛撫する。彩花の身体は、快感の波に飲み込まれ、頭が真っ白になった。
男は彼女を床に押し倒し、自身のズボンを下ろした。彩花の目に、男の昂ぶったものが映る。彼女は恐怖と興奮で身体が震えた。男は彼女の脚を広げ、ゆっくりと身体を重ねる。彩花の身体は、男を受け入れる準備ができていた。彼女は目を閉じ、すべてを諦めたような、受け入れたような気持ちで、男の動きに身を委ねた。
その日から、彩花の日常は変わった。彼女はあの男を、電車の中で探すようになった。恐怖と背徳感に苛まれながらも、身体はあの感覚を求めてしまう。朝の通勤電車に乗るたび、心臓がドキドクし、身体が火照る。あの男の視線を感じるたび、彼女の身体は反応してしまう。彼女は、自分が壊れていることを知っていた。だが、その壊れた自分を受け入れ始めていた。
ある日、いつものように電車に乗った彩花は、男の気配を感じなかった。失望と安堵が交錯する。だが、電車が次の駅に着いたとき、彼女の背後にあの男が立っていた。無言で、彼女の手を引き、電車を降りる。彩花は抵抗せず、男に連れられるまま、駅の裏手の暗い路地へ向かった。そこで、男は再び彼女を押し倒し、欲望のままに彼女を貪った。彩花は、泣きながら、喘ぎながら、その快感に溺れた。
彼女の心は、背徳と羞恥に塗れていた。だが、その感覚が、彼女を最高の快楽へと導いていた。彩花は、もう普通の自分には戻れないことを知っていた。そして、彼女はそれを望んでいた。
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