薄暗い病院の廊下に、モップの擦れる音だけが響いていた。61歳の清掃員、佐藤健次は、いつものように無言で床を磨いていた。白髪交じりの薄くなった頭、しわくちゃの作業着に身を包んだ彼の姿は、どこか冴えない。独身で、恋愛経験も皆無。女性とまともに話した記憶すら遠い過去のものだった。病院の清掃員として働く日々は、単調で、ただ時間が過ぎるのを待つだけの生活だった。
健次は自分の人生に何の期待も持っていなかった。女性から見向きもされない自分の容姿、貧相な体格、そして何の取り柄もない自分を、鏡を見るたびに思い知らされた。それでも、病院の清潔な空間にはどこか安心感があった。人々の命が救われる場所で、自分はただの影のような存在。だが、それでいいと自分に言い聞かせていた。
その日、いつものように夜勤の清掃を終えようとしていたとき、柔らかな声が背後から聞こえた。「佐藤さん、いつも遅くまでお疲れ様です!」振り返ると、そこには20代前半の看護師、彩花が立っていた。彼女は小柄で、透明感のある肌とくりっとした瞳が印象的な女性だった。白衣の下から覗く華奢な体は、まるで少女のような可憐さがあった。健次は一瞬、言葉を失った。こんな若い女性に話しかけられることなど、滅多にない。
「あ、う、うん、ありがとう…」健次はどもりながら答えた。心臓がドキドキと高鳴り、汗が背中を伝う。彩花はそんな健次に気付かず、にっこりと笑った。「いつも遅くまで大変ですよね。ほんと、佐藤さんのおかげで病院が綺麗なんですよ!」その言葉に、健次の胸は小さく震えた。誰かに認められることなど、ほとんどなかったからだ。
それ以来、彩花は健次を見かけると気さくに話しかけてくるようになった。最初はぎこちなかった会話も、徐々に自然なものに変わっていった。彼女の笑顔を見るたび、健次の心は温かくなり、同時に得体の知れない焦燥感に駆られた。こんな可愛い子が、なぜ自分なんかに…? 疑念と期待が交錯し、彼の心は揺れ動いた。
偶然の夜

ある夜、健次が清掃を終え、帰宅しようと病院のロビーを通りかかったとき、彩花が慌てた様子で近づいてきた。「佐藤さん、ちょっと…助けてください!」彼女の声はいつもより震えていた。「財布を落としたみたいで…どこかで落としたのか、わからないんです…」
健次は一瞬、戸惑ったが、彼女の困った顔を見ると断れなかった。「じゃ、じゃあ、一緒に探してみるか…?」彼の言葉に、彩花はホッとしたように微笑んだ。「ありがとう、佐藤さん! ほんと助かります!」
二人は病院から彩花のアパートまでの道を、懐中電灯で地面を照らしながら歩いた。夜の街は静かで、時折すれ違う車の音だけが響く。健次は彩花の隣を歩きながら、彼女の甘い香水の匂いにクラクラした。こんな距離で若い女性と一緒にいるなんて、夢のようだった。だが、同時に、自分が彼女にふさわしくないという思いが胸を締め付けた。
「あった!」彩花の声が夜を切り裂いた。アパートの入り口近くの植え込みに、彼女の小さな財布が落ちていた。「よかった…佐藤さん、ほんとありがとう!」彼女は目を輝かせ、健次の手を握った。その瞬間、健次の体に電流が走った。柔らかい手の感触に、頭が真っ白になる。
「あの…よかったら、お茶でもどうですか? お礼に、ちょっとだけでも!」彩花の言葉に、健次は断ろうとした。こんな若い子と二人きりなんて、場違いすぎる。だが、彼女の「お願い、せっかくですから!」という言葉に押し切られ、健次は恐る恐る彼女のアパートに足を踏み入れた。
初めての夜
彩花のアパートは狭く、女性的な柔らかい雰囲気に満ちていた。ソファに座ると、彼女は冷蔵庫からビールを取り出し、「これでいいですか?」と笑った。健次は緊張で喉がカラカラだったが、ビールを一口飲むと、少しだけ落ち着いた。二人は他愛もない話をしながら、ビールを飲み続けた。彩花は病院での愚痴をこぼし始めた。患者のわがまま、上司の理不尽な命令、夜勤の疲れ…。彼女の声は次第に熱を帯び、健次はただ聞き役に徹した。
「佐藤さんって、ほんと優しいですよね。なんか、話してると落ち着くんです。」彩花の言葉に、健次は照れ笑いを浮かべた。彼女の頬はアルコールでほんのり赤く、目が潤んでいるように見えた。突然、彼女がソファで身を寄せてきた。「ねえ、佐藤さん…私、ちょっとストレス溜まってるんです。発散させてくれる…?」
健次の頭は真っ白になった。冗談だろ? こんな若い子が、俺なんかに…? だが、彩花の目は本気だった。彼女の手が健次の太ももに触れ、ゆっくりと這い上がる。健次の下半身に熱が集まり、ズボンの中でペニスが硬く膨らむのがわかった。「彩花さん、俺、こんな歳で…」言葉を遮るように、彼女の唇が健次の唇に重なった。
柔らかく、熱いキスだった。彩花の舌が健次の口内に滑り込み、絡み合う。健次は理性が吹き飛び、彼女の華奢な体を抱き寄せた。白衣の下の柔らかい胸が、作業着越しに感じられる。彩花の手は健次のズボンのファスナーを下ろし、硬くなったペニスを握った。「うわ…佐藤さん、こんなに硬くしてる…」彼女の声は甘く、挑発的だった。
彩花はソファから床に跪き、健次のペニスを口に含んだ。温かく、ぬるっとした感触に、健次は思わず声を上げた。彼女の舌が亀頭を舐め回し、根元まで深く咥え込む。喉の奥で締め付けられる感覚に、健次は腰を震わせた。「彩花さん…そんな…っ!」彼女は目を上げ、いたずらっぽく笑うと、さらに激しく頭を動かした。ジュポジュポという音が部屋に響き、健次の脳は快楽で麻痺した。
彩花は服を脱ぎ、華奢な体を露わにした。白い肌、ピンク色の乳首、薄い茂み。健次は息を呑んだ。彼女は健次をソファに押し倒し、彼の顔に跨った。「舐めて…佐藤さん。」彼女の秘部はすでに濡れ、甘い匂いが漂う。健次は夢中で舌を這わせ、彼女の喘ぎ声を聞いた。彩花の腰が揺れ、健次の顔に愛液が滴る。「あ…佐藤さん、気持ちいい…!」
我慢できなくなった彩花は、健次のペニスを握り、自分の秘部に導いた。ぬるっとした感触と共に、健次は彼女の中に滑り込んだ。「あぁ…っ!」彩花の声が部屋に響く。彼女は腰を激しく動かし、健次を締め付けた。健次もまた、61歳とは思えない力で腰を突き上げた。パンパンという音と、彩花の喘ぎ声が混ざり合う。健次は初めて味わう快楽に溺れ、彼女の体を抱きしめた。
絶頂が近づくと、彩花はさらに激しく腰を振り、「佐藤さん…一緒に…!」と叫んだ。健次は彼女の奥深くで果て、熱い精液を放った。彩花もまた、体を震わせながら絶頂を迎えた。二人は汗だくで抱き合い、荒い息を整えた。健次は夢の中にいるような心地だった。こんなことが、自分に起こるなんて…。
夢のような日々
それから、二人の関係は続いた。彩花の部屋で、仕事の愚痴を聞きながら、ビールを飲み、そしてセックスに溺れる日々。彩花は積極的で、健次を驚かせるような行為を次々と求めた。ある夜、彼女は健次の足を広げ、アナルに舌を這わせた。温かく、ぬめった感触に、健次は思わず声を上げた。「彩花さん…そんなとこ…汚いよ…!」だが、彼女は笑いながら、「佐藤さんの全部、気持ちいいよ」と囁き、片手でペニスをしごいた。快楽の波が健次を襲い、彼は恥ずかしさも忘れて喘いだ。
そして彩花は健次のペニスを喉の奥まで咥え込んだ。その激しい動きに、健次は彼女の頭を掴み、腰を突き上げた。彼女の喉が締め付け、涙目になりながらも、彩花は恍惚の表情を浮かべた。「もっと…佐藤さん、もっと激しくして…!」彼女の言葉に、健次は自分の中の獣性を解放した。仕事のストレスを、彼女はセックスで発散しているようだった。そして、健次もまた、彼女の情熱に飲み込まれていった。
健次の心は複雑だった。こんな若い女性が、自分を求めてくれるなんて信じられない。だが、同時に、彼女が自分を本当に愛しているのか、ただの遊びなのか、不安が胸をよぎった。それでも、彩花の体に触れるたび、その不安は快楽に塗りつぶされた。彼女の喘ぎ声、熱い肌、濡れた秘部…すべてが健次を狂わせた。
最後の夜
しかし、夢のような日々は長くは続かなかった。ある日、彩花が言った。「佐藤さん、私…実家に帰ることになったの。田舎にね。」その言葉は、健次の心に突き刺さった。彼女との時間が終わる。彼女がいない世界に戻るなんて、想像もできなかった。
最後の夜、彩花の部屋で二人はいつものように酒を飲んだ。だが、いつもと違う空気が漂っていた。彩花は積極的に健次を抱き、キスを求めた。「佐藤さん…最後、忘れられない夜にしようね。」彼女の声はどこか切なく、健次の胸を締め付けた。
二人は服を脱ぎ捨て、互いの体を貪った。彩花は健次のペニスを喉の奥まで咥え、涙目になりながらも激しく動いた。健次は彼女のアナルを舐め、秘部に指を滑り込ませた。彩花の喘ぎ声は部屋中に響き、彼女の体は汗と愛液で光っていた。「佐藤さん…もっと、もっと…!」彼女の声に、健次は限界まで腰を突き上げた。
彩花は健次に跨り、激しく腰を振った。彼女の締め付けに、健次は快楽の波に飲み込まれた。「彩花さん…俺、もう…!」健次が叫ぶと、彩花は「一緒に…佐藤さん、一緒に…!」と叫び返した。二人は同時に絶頂を迎え、互いの体を抱きしめた。健次は彼女の奥深くで果て、彩花もまた、体を震わせながら絶頂に達した。
その後も、二人は何度も体を重ねた。健次の体力は限界を迎え、息が上がるほどだったが、彩花は止まらなかった。彼女の情熱は燃え上がり、健次を飲み込んだ。最後に、彩花は健次の胸に顔を埋め、囁いた。「佐藤さん…ありがとう。ほんと、楽しかった。」
翌朝、彩花は去った。健次は彼女のアパートの前で、ただ立ち尽くした。彼女の匂い、声、肌の感触…すべてが脳裏に焼き付いていた。だが、彼女はもういない。健次の人生は、再び単調な日常に戻った。病院の廊下をモップで磨きながら、彼はあの夜のことを思い出す。心にぽっかりと空いた穴を、誰も埋めることはできないだろう。
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